彩度と明度
2023/6/24
「彩度(Saturation)」とは、色の鮮やかさの度合いを表す要素です。
彩度が高いほど鮮やかでビビットな目立つ色になり、彩度が低いほど色味を感じにくく、落ち着いた印象の色になります。
また、彩度がまったくない状態の色を「無彩色」といい、黒や白、グレー(灰色)を指します。無彩色の反対に彩度がある色を「有彩色」といいます。
色には人が感覚的に感じる派手な色と地味な色があります。それらは彩度差によって感じることができます。
彩度が高い色は派手なイメージで、彩度の低い色は落ち着いたイメージになります。
彩度の高い色、いわゆるビビットカラーは、派手で人の目を引くような誘目性があるので、ロゴマークや広告などに使うととても効果的でしょう。また、同じビビットカラーでも、暖色系の方がより誘目性があると言われています。
彩度が高いと華やかな印象に。彩度が低いと落ち着いた印象に。
「明度(Brightness)」とは、色の明るさの度合いを表す要素です。
明度が高いほど、明るく白っぽい色になり、明度が低いほど、暗く黒っぽい色になります。
例えば、青色の場合、明度が高くなると白っぽいパステルな水色になり、明度が低くなると暗い紺色になっていきます。
また、無彩色は彩度を持たないことによって、赤色や青色などの色味も持たないので、色相も持ちません。無彩色は白〜灰〜黒と、明度のみの要素を持ちます。
明度が高い色は柔らかく軽そうに見えて、明度が低い色は硬く重そうに見えます。
色相や彩度を変えてもあまり重量感は変わらず、明度のみが関係しています。
高級感や重厚感のあるデザインにしたい場合は明度の低い色、軽量感や手軽さをアピールしたいデザインの場合は明度の高い色がよく使われています。
色単体で背景などに使うと目立つ色は、赤、オレンジ、黄色などの暖色で、ビビットカラーのように明度を高く設定した色です。暖色は、人が意識していないときでも注目されやすいことから誘目性が高い色と言われています。また明度が高くなるほど鮮やかな色という印象を持ちやすくなり、目立ちやすいです。